なんとかしたい乾燥肌……健やかな角層を育てることが、秋冬スキンケアのカギ!

なんとかしたい乾燥肌……健やかな角層を育てることが、秋冬スキンケアのカギ!

夏の紫外線が落ち着いたところで涼しい風が吹き始め、そろそろ肌の乾燥が気になる季節になってきました。

 

秋冬用のスキンケアの切り替えタイミングに合わせ、効果的な保湿テクニックをご紹介します。

正しい保湿とはどんなこと?

 

「肌のために十分な保湿をしましょう」と言われた時、どんなケアをしようと思いますか?

 

大多数の方が、肌にたっぷり水分を入れようとすると思います。

 

それも間違いではありませんが、それだけですと一時的に潤うだけ。
時間と共に肌が乾燥してきます。

 

正しい保湿とは、肌が本来持っている『自ら潤う力』を活かして、潤いを保つバリア機能をサポートすることです。

 

そうするためには肌環境を整えることが重要です。

では、肌環境を整えるにはどうしたらよいのでしょうか?

 

表皮の角層を整えることで肌の保湿がかなう

 

私たちの肌は、表皮・真皮・皮下組織の三層構造で、表皮の一番外側にある角層が、肌が潤う力に関係しています。

 

角層では、天然保湿因子(NMF)が作られ、これが水分をしっかりと抱え込んで細胞内に存在しています。
また、角層の表面を皮脂膜が覆っていると、肌の内部から水分が蒸発しにくくなります。

 

この皮脂膜は、紫外線や花粉などの外部刺激から肌を守る役割もあります。

つまり、角層を整えること=肌のバリア機能強化=保湿につながるのです。

 

秋冬に肌が荒れやすくなるのは、様々な要因によって角層が乱れるからです。
外気の湿度が低いこと、そして、屋内にいる際にも暖房が効いて乾燥しており、いつしか角層から水分が奪われていきます。

 

また、肌が正常にターンオーバーすると、角層細胞が定期的に入れ替わって肌のバリア機能を維持できますが、ターンオーバーのサイクルが乱れると、水分の少ない古い角層細胞が肌にとどまり、乾燥が進んでしまいます。

ターンオーバーの乱れの原因は睡眠不足やバランスの悪い食事の他、血行不良があります。

 

寒い季節は自然と血行不良になりやすいもの。

この点でも、秋冬は肌が乾燥しやすいのです。

 

正しいスキンケア方法で健康な角層を保とう!

 

健やかな角層を作るには、睡眠や栄養をしっかりとれる規則正しい生活と共に、日々のスキンケアが必須です。

 

どんなケアをすればいいのか、ご紹介します。

 

①洗顔

○…洗顔料をたっぷり泡立て、やさしくなでるように洗います。すすぎはぬるま湯でしっかり、清潔なタオルで軽く押さえるようにして水分を取ります。

×…汚れや角質をしっかり落としたいと、ゴシゴシこすったりピーリングをしすぎたりすると角層を傷つけます。乾燥が進行しますので厳禁です。

 

②保湿&角質保護

○…洗顔後すぐに化粧水で肌に水分補給を。コットンに化粧水をたっぷり取ってタッピングし、肌を整えましょう。その後、美容液や乳液、クリームなどで保湿成分や油分をプラスします。

×…高価な基礎化粧品を少しずつつけても、肌には良くありません。1回の規定量をしっかり守りましょう。また、肌の状態によってはコットンが刺激になることも。肌がカサカサ、荒れていると感じたら、手のひらで直接なじませる方がおすすめです。

 

保湿&角質保護のために使用する基礎化粧品には、以下のような保湿成分が含まれています。

何を使えばあなたの肌に合うのか…改めてざっとおさらいしてみましょう。

・セラミド…人間の肌に存在する油分の一種。水分の蒸発を防ぐバリア機能がある

・ヒアルロン酸…水分を多く保持する力のある高分子

・レチノール…シワの改善が期待できるエイジングケア成分

・尿素…天然保湿因子のひとつ。保湿と肌をやわらかくする作用が期待できる

・酢酸レチノール…ビタミンA(レチノール)の安定性を高めたもの。コラーゲンの生成を促進し、肌に張りや弾力をもたらす

 

このほか、水分の蒸発を防ぐ、グリセリンやワセリンなどがあります。

 

また、昨今注目されているのが、「ヘパリン類似物質」。
皮膚科医が処方する保湿剤に含まれていると話題になりましたが、市販品にもこれが含まれたものが多く販売されるようになってきました。

 

秋冬用の基礎化粧品選びのご一考に加えてみてはいかがでしょうか。